漢字「影」
筆順(書き順)
「影」の読み方
影(かげ)
「影」を含む言葉・熟語
暗影・暗翳(あんえい)
暗い影。
遺影(いえい)
無くなった人の生きている頃の姿がうつっている写真や絵。
後ろ影(うしろかげ)
後ろ姿。とくに、去り行く人の後ろ姿。
影印(えいいん)
古い本などを写真に撮って印刷すること。または、印刷したもの。
影響(えいきょう)
関係が深いために、力や作用が及んで、変化や反応を起こさせること。また、その結果や反応。
影像(えいぞう)
人や物、神仏の姿形。絵画や彫刻で表現したものをいう。肖像。
「影」を含む四字熟語
暗香疎影(あんこうそえい)
どこからともなく漂う花の香りと、月光に照らされた木々の影の情景。 または、梅のこと。 「暗香」はどこからか漂う良い香りのこと。 「疎影」はまばらに広がる木々の影のこと。
衣香襟影(いこうきんえい)
いろんな人の姿、形のこと。 または、人々の様子。 衣服の香りと襟の形という意味から。
影駭響震(えいがいきょうしん)
ちょっとしたことで驚き、ひどく恐れて震え上がること。 「影駭」は影を見るだけで驚くこと。 「響震」は物音が聞こえただけで震え上がること。
影隻形単(えいせきけいたん)
「影隻」は影が一つ、「形単」は体が一つという意味から、孤独で独り身のこと。
影迹無端(えいせきむたん)
痕跡や手がかりになるものが何もないこと。 「迹」は痕跡。 「端」は手がかり。 「影迹端無し」とも読む。
含沙射影(がんしゃせきえい)
陰険な方法で人を害すること。 「含沙」は水の中にいる虫のいさごむしのこと。 いさごむしが人の影に砂を吐くと、影に砂をかけられた人は高熱が出て死んでしまうとされていることから。 「含沙影を射る」とも読む。
「影」を含むことわざ
一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ(いっけんかげにほゆればひゃっけんこえにほゆ)
一人がいいかげんなこと言い出すと、世間の多くの人がそれを真実として広めてしまうことのたとえ。 一匹の犬が何かの影を見て吠え出すと、辺りの百匹の犬がそれにつられて吠え出すという意から。 「影に」は「形に」「虚を」、「百犬」は「千犬」「万犬」、「声に吠ゆ」は「実を伝う」「虚を伝う」「実に吠ゆる」などと多くの表現がある。
陰影に富む(いんえいにとむ)
表現などに変化があり、深い味わいがあること。
噂をすれば影がさす(うわさをすればかげがさす)
噂をしていると、その噂の当人がその場に現れること。略して「噂をすれば影」ともいう。
影が薄い(かげがうすい)
存在感がなく、目立たないさま。 また、元気がなく、長く生きられないように見えるさま。
影が差す(かげがさす)
不吉で、よくない兆候が現れること。
陰に託して影を求む(かげにたくしてかげをもとむ)
方法を間違うことのたとえ。物陰に入って自分の影を探すという意から。