漢字「方」
音読み | 12小ホウ |
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訓読み | 小かた |
△かく | |
△ただ(しい) | |
△まさ(に) | |
意味 | 1かた。むき。方位。方向。方角。 |
1行き先。向かう場所。 | |
1いなか。地方。ある一定の地域。 | |
1四角。四角形。方形。 | |
1ただしい。正直である。また、きちんとしている。 | |
1ならべる。ならぶ。 | |
1くらべる。比較する。 | |
1やりかた。手段。技術。 | |
1同じ数を掛け合わせる。二乗。自乗。 | |
1「まさに」と読み、「ちょうど今」「まさしく」などの意を表わす。 | |
1「はじめて」と読み、「やっと」「ようやく」などの意を表わす。 | |
2さまよう。あてもなくぶらぶらと歩きまわる。=彷 | |
日本かた。他人を呼ぶ敬称。 | |
日本かた。係。担当する人。 | |
日本かた。ころ。例:夕方 朝方 |
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補足
「音読み」の扱いについては諸説あります。
- △…表外読み
- 小…小学校で習う読み
- 日本…日本固有の意味
補足
「音読み」の扱いについては諸説あります。
漢字構成
筆順(書き順)
「方」の読み方
方(かた)
方(かく)
方しい(ただしい)
方に(まさに)
「方」を含む言葉・熟語
合方(あいかた)
歌舞伎や芝居などで場面に合わせて演奏される三味線の曲。
相方(あいかた)
行動を共にする人。相手。
明け方(あけがた)
夜から朝になり始める頃。特に午前三時から六時頃をいう。夜明け。
朝方(あさがた)
朝の早い時間。朝のころ。
貴方(あなた)
二人称の一つ。相手を指す尊敬語。特に同等以下の人に対して使う言葉。
彼方(あなた)
そこから離れた場所を指し示す言葉。あちらの方。向こう。
「方」を含む四字熟語
一方通行(いっぽうつうこう)
車両などの通行を一つの方向のみ許すこと。または、その道路。また、片方からしか意思の疎通ができないことをいう。
円孔方木(えんこうほうぼく)
物事が食い違っていて、上手く噛み合わないこと。 「円孔」は円形の穴。 「方木」は木を接合するときに、一方の穴にはめ込むための四角形の突起部分。四角形のほぞ。 木を接合するときに、円形の穴に四角形のほぞを入れようとするという意味から。
円首方足(えんしゅほうそく)
人間のこと。 「円首」は丸い頭。 「方足」は四角い足。 天と頭はどちらも丸く、大地と足はどちらも四角いために、人と天地が似ているものであると、古代中国では考えられていたということから。
円頭方足(えんとうほうそく)
人間のこと。 「円頭」は丸い頭。 「方足」は四角い足。 天と頭はどちらも丸く、大地と足はどちらも四角いために、人と天地が似ているものであると、古代中国では考えられていたということから。
円顱方趾(えんろほうし)
人間のこと。 「円顱」は丸い頭。 「方趾」は四角い足。 天と頭はどちらも丸く、大地と足はどちらも四角いために、人と天地が似ているものであると、古代中国では考えられていたということから。 「円顱方址」とも書く。
血気方剛(けっきほうごう)
働き盛りの年頃になると、精力が盛んになるということ。 「血気」は心身の元気、精力。 「方」はまさに、ちょうど。 「剛」は活発や、つよいという意味。 君子の戒めとして、孔子が説いた言葉から。 「血気方に剛し」とも読む。
「方」を含むことわざ
明後日の方(あさってのほう)
見当違いの方向。
上を見れば方図がない(うえをみればほうずがない)
上を見ればきりがないから、節度をわきまえよということ。「方図」は際限の意。
嘘も方便(うそもほうべん)
嘘も時と場合によっては、よい結果を得る手段として必要であるということ。仏教で衆生を真の教えに導くために、仏も嘘を用いたということから。
親方思いの主倒し(おやかたおもいのしゅたおし)
主人のためを思ってしたことが、逆に主人に不利益をもたらすこと。
親方日の丸(おやかたひのまる)
国家が後ろ盾になっている官庁や公営企業などは、倒産の心配もなく利益を図る必要もないだろうと、公務員の気楽さを皮肉っていうことば。
方が付く(かたがつく)
ものごとの処理が終わって決着がつくこと。解決すること。 「方」は「片」とも書く。