漢字「遷」
異体字
異体字とは
異体字とは同じ意味・読み方を持つ字体の異なる字のことです。
※ 「万」-「萬」 「竜」-「龍」 「国」-「國」 など
?異体字とは
異体字とは同じ意味・読み方を持つ字体の異なる字のことです。
※ 「万」-「萬」 「竜」-「龍」 「国」-「國」 など
?標準字体・許容字体とは
標準字体・許容字体とは「漢字検定1級・準1級の解答に用いても正解とされる字体」です。
筆順(書き順)
「遷」の読み方
遷す(うつす)
遷る(うつる)
「遷」を含む言葉・熟語
左遷(させん)
今よりも低い地位や官職に移すこと。
遷延(せんえん)
期日などが何度も伸びること。長引くこと。
遷宮(せんぐう)
神社の本殿の建て替えや修理などで神体を移すこと。また、その儀式。
遷化(せんげ)
徳の高い僧が死ぬことをいう尊敬語。
遷座(せんざ)
天皇や神体の座などを別の場所へ移すこと。
遷都(せんと)
首都を別の場所へ移すこと。
「遷」を含む四字熟語
安土重遷(あんどじゅうせん)
生まれ故郷から離れようとしないこと。 「安土」は故郷に満足すること。 「重遷」は離れることを恐れるという意味。 「土に安んじて遷を重る」とも読む。
一日九遷(いちじつきゅうせん)
あっという間に出世すること。 「九遷」は官位が九回上がること。 一日に官位が九回上がるという意味から。 皇帝から寵愛を受けていることをいう言葉。 「一日九たび遷る」とも読む。
出谷遷喬(しゅっこくせんきょう)
出世すること。 「遷喬」は高い木に移ること。 鳥が谷から出てきて高い木に移るということから、高い地位を手に入れることのたとえ。
生滅遷流(しょうめつせんる)
この世で生きている全てのものが、生き死にを常に繰り返しているということ。 「生滅」は生まれることと死ぬこと。 「遷流」は常に移り変わり、停滞することがないこと。
事過境遷(じかきょうせん)
物事の状況や事態が変化すると、心の状態も変化するということ。 または、一つのことが終われば、環境や身辺の諸事情が変化するということ。 「境」は心の状態や、人の境遇のこと。 「遷」は変化すること。 「事過ぎ境遷る」とも読む。
遷客騒人(せんかくそうじん)
故郷から遠く離れた土地に左遷させられた人や、心に憂いをもっている人のこと。 または、詩人や文人の別称。 「遷客」は左遷されて遠い土地に来た人。 「騒人」は心に憂いをもつ人。 どちらも詩に自身の思いを込めるということから、詩人や文人のたとえ。
「遷」を含むことわざ
怒りを遷さず(いかりをうつさず)
腹が立つことがあっても、他人に当り散らしてはいけないということ。
左遷(させん)
低い官職・地位に落とすこと。昔、中国で、右を尊んで上位とし、左を卑しんで下位としたところから。
孟母三遷の教え(もうぼさんせんのおしえ)
子どもの教育には良い環境を選ぶことが大切だという教え。孟子は幼い頃墓地の近くに住んでいたが、孟子が葬式の真似をして遊ぶので母は市場の近くに居を移した。ところが孟子が売買の真似をするので、今度は学校のそばに転居した。すると礼儀作法を真似るようになったので教育に最適な場所として安住したという故事から。「三遷の教え」「孟母三遷」ともいう。