表外読み(表外音訓)とは
表外読み(ひょうがいよみ)とは、常用漢字の読み方のうち、常用漢字表に示されていない読み方のことをいいます。表外音訓(ひょうがいおんくん)とも呼ばれます。常用漢字表に示されている読み方(表内読み・表内音訓)と対になる用語です。
表内読みと表外読みの違い
常用漢字の一覧として内閣によって告示されているのが常用漢字表で、現代の国語を書き表すうえで漢字を使用する際の目安として位置づけられています。常用漢字表では、各漢字について「字種」「音訓」「字体」が示されています。このうち「音訓」欄に掲げられている読み方が表内読み、掲げられていない読み方が表外読みです。
| 呼び名 | 意味 |
|---|---|
| 表内読み (表内音訓) |
常用漢字表の「音訓」欄に示されている読み方 |
| 表外読み (表外音訓) |
常用漢字表の「音訓」欄に示されていない読み方 |
たとえば「山」という漢字を例にすると、常用漢字表には「サン」「やま」という読み方が示されています。一方、「セン」という読み方は示されていません。したがって「セン」は表外読みにあたります。
| 漢字 | 表内読み | 表外読み |
|---|---|---|
| 山 | サン・やま | セン |
当サイトでの表外読みの示し方
当サイトでは、表外読みであることがひと目でわかるように、各漢字ページの音読み・訓読み欄で表外読みの横に△の記号を付けて、表内読みと区別しています。
ご注意△の記号を付けているのは、常用漢字の読み方のみです。常用漢字表に含まれない漢字(表外字)には、「表内・表外」の区分がないため、これらの漢字の読みには△記号は付いていません。
表外読みの主な例
常用漢字の中には、表内読みのほかに表外読みを持つものが数多くあります。代表的な例を挙げると次のとおりです。
| 漢字 | 表内読み | 表外読みの例 |
|---|---|---|
| 想 | ソウ・ソ | おも-う |
| 赦 | シャ | ゆる-す |
| 路 | ロ・じ | みち |
| 永 | エイ・なが-い | とこしえ |
| 明 | メイ・ミョウ・あ-かり・あか-るい ほか | あき-らか |
補足表外読みは、漢字によっては音読みが表外読みにあたることもあります。たとえば「箱」や「届」は、常用漢字表に示されているのが訓読みだけで、これらの字を音読みする場合は表外読みとして扱われます。
表外読みが使われる場面
常用漢字表は、新聞や公用文などで漢字を使うときの目安として位置づけられているため、表外読みは公的な文書や新聞ではあまり用いられないのが一般的です。文化審議会の「公用文作成の考え方」でも、常用漢字に含まれていても表に採用されていない音訓は原則として用いないとされています。
一方で、表外読み自体が誤りというわけではありません。小説や随筆、専門書、固有名詞などでは表外読みが用いられることも多く、漢和辞典や国語辞典にも記載されています。常用漢字表が「使用の目安」であり、それ以外を禁じるものではないためです。
また、日本漢字能力検定(漢検)では、級によって表外読みの扱いが異なります。2級以下の試験では原則として常用漢字表に基づいた解答が求められ、表外読みは出題対象になりません。準1級・1級では、表外読みも出題範囲に含まれます。
表外読みの掲載について
表外読みは、表内読みのように公的に定められた一覧があるわけではありません。漢和辞典や国語辞典など、媒体ごとにどこまでを表外読みとして取り上げるかには差があります。
当サイトでも、表外読みのうち主なものを掲載しており、すべての表外読みを網羅しているわけではない点はあらかじめご了承ください。媒体によっては、当サイトに掲載していない表外読みが示されている場合もあります。
■ まとめ
表外読み(表外音訓)とは、常用漢字の読み方のうち、常用漢字表に示されていない読み方のことです。表内読み(表内音訓)と対になる用語で、たとえば「山」を「セン」と読むようなものが該当します。
当サイトでは、表外読みの横に△記号を付けて表内読みと区別しています。常用漢字以外の字には「表内・表外」の区分がないため、△記号は付きません。
表外読みは公用文や新聞では原則として用いられない一方、文学作品や固有名詞などでは広く使われており、誤った読み方というわけではありません。表外読みについては媒体ごとに掲載範囲に差があり、当サイトの掲載がすべてではない点もご注意ください。
